標準身長から低身長症を見極める

よく食べ、元気いっぱい遊び、ぐっすりと眠る。

そんな毎日を繰り返し、人間は子供から大人へと成長していきます。

まだ小さな赤ちゃんだった我が子の身長がぐんぐん伸びて、いつしか親の身長をも追い越す日が来る。

それが当たり前のことだと思う方は多いでしょう。

しかし、子供が成長するにつれ、「うちの子は他の子に比べて…」など、周囲と比較しては、その差に不安を抱いたり、それまで当然のように思っていたことが、決してそうではなかったことに気が付きます。

子供が健康で、すくすくと育つということを普通と考えていませんか?実はとてもありがたいことなのです。








「低身長症」という言葉をご存知ですか?お子さんの身長が伸び悩んで、病院などで相談をされたり、本やインターネットでいろいろと調べたことのある方なら、一度は見聞きしたことがあると思います。

低身長症とは、身長が伸びずに、極めて低い状態になってしまうことを言います。

原因としては、先天的なものや後天的なもの、体質的なものから病的なものまで、非常に幅広いとされています。

身長が低いと聞くと、遺伝性の可能性を疑うのが一般的だと思います。

しかし、そうばかりではありません。

では、さまざまな低身長症について、さらに詳しく見ていくことにしましょう。








低身長症にはいくつかのケースがあり、中でも最も有名なのが、「成長ホルモン分泌不全性低身長症」です。

これは、脳下垂体から分泌される成長ホルモンの量が極めて少ないために、身長が伸びないというものです。

そのため、注射によって成長ホルモンを体内に摂取し、成長ホルモンの分泌を活発にさせる治療が施されます。

ほぼ毎日、就寝前に在宅注射にて成長ホルモンを補充します。

在宅注射とは、自分で接種、もしくは小児の場合、親御さんが接種しなければならず、不安視する気持ちもあるでしょう。

しかし、医師の指導のもとにしっかりと治療を進めれば、副作用もなく、安心して継続できます。

また、この治療を早期に始めることにより、ほとんどの場合、平均的な身長まで成長させることが可能です。



「成長ホルモン分泌不全性低身長症」以外にも、骨の異常である「軟骨異栄養症」、先天的な染色体の異常である「ターナー症候群」や「プラダー・ウィリー症候群」、「慢性腎不全による低身長症」、出生時の身長が低く2〜3年たっても正常範囲内に達しない「SGA性低身長症」にも、成長ホルモン注射による治療方は有効的とされています。








注射治療とは別の治療方法が用いられるケースもあります。

成長ホルモン以外にも、身長を伸ばすために必要なホルモンは、甲状腺ホルモンや性ホルモンがあり、甲状腺機能低下症や、性ホルモンの分泌異常などによっても、低身長症が引き起こされます。

これらの症状が見られた場合、まずは原因を探り、それに合った治療が施されます。

例えば、腫瘍などの深刻な病気が障害となっている場合は、除去手術を行なうことで改善を図ることもあります。

その他、ストレスや栄養不足によっても身長が伸びなくなることがあるので、それぞれのケースに応じた治療が必要になるでしょう。








両親や親類に小柄な体型の人が多い場合の「家族性低身長」といった遺伝性や、思春期遅発症で身体の発達が通常よりも遅い「体質性低身長」などは、特に治療の必要がありません。

ですが、本当にそれが遺伝性や体質が問題であるのかを判断することは、非常に難しいことです。

「周囲に比べてうちの子は身長が低すぎるのでは?」と心配する要素があるのなら、早めに医療機関を受診することが妥当でしょう。








腫瘍などの深刻な病気から低身長症をもたらす場合もありますので、その兆候を見つけたら、早めに医療機関を受診することが大切です。

深刻な病気が見つかった場合でも、早期に発見して治療を始めることで、治癒の確率を高め、標準的な成長を取り戻すことができます。

しかし、我が子の著しい成長の遅れを感じていても、実際にどの程度から低身長症を疑えば良いのか、判断しづらい面もあります。

その際、参考にしたいのが、「標準身長」です。








標準身長とは、あくまで平均身長を元に作られた、相対的数値であり、年齢に応じた正確な身長を表したものではありません。

平均的な身長と比べて、お子さんの身長がどのくらいに位置するのかや、低身長症であるか否かの判断をするための基準として役立ちます。

標準身長を理解した上で成長曲線を確認すると、お子さんの成長がよりわかりやすく見えてくることでしょう。

ぜひ日々の育児ツールとして活用してみてください。








特に治療を必要としない低身長症もあります。

もともと両親や親類に小柄な体型の人が多く、それが遺伝することによる「家族性低身長」や、身体の発達が通常よりも遅い思春期遅発症などの「体質性低身長」が、それにあたります。

しかしながら、治療が必要か否かを自己判断することはできませんので、低身長と思しき症状が見受けられた場合には、やはり一度は医療機関を受診することになるでしょう。








低身長症は、腫瘍などの深刻な病気が原因となっている場合もありますし、何より早期に発見して治療を始めることで、本来あるべき成長を取り戻すことができるので、いち早くその兆候を見つけ、医療機関を受診し、治療を開始することが大切です。

しかし、「周囲より身長が低いな」と思っても、実際にどの程度から低身長症を疑えば良いのか、いまいち分かりづらいという面もあります。

その判断をするときに参考にしたいのが、「標準身長」です。








標準身長とは、この年齢であればこの身長でなくてはならないというものではなく、あくまで平均身長を元にした相対的な数値です。

お子さんの身長が、平均的な身長と比べて、どれくらいの水準なのかを判断したり、低身長症が疑われるのか否かを判断するのに役立ちます。

標準身長を知ることに加え、お子さんの成長曲線を作成すると、よりわかりやすく成長を見守ることができますので、ぜひ活用していみてください。