発育不全はなぜ起こる?

人間の身体は、この世に生を受けてから10数年の年月をかけて、大人の体型に成長します。

私自身も記憶する限りでは、終盤は失速したものの、確か16歳か17歳くらいまでは身長が伸びていたと思います。

ただ、私は今も身長が高い方ではありませんが、幼少の頃は特に周囲の子よりもかなり小さかったですし、身体の発達も遅かったので、小学校高学年くらいになると、「自分の身体には何か異常があるんじゃないか?」と心配したものです。








私の場合は結局、中学生になったあたりから急激に身長が伸び始め、平均身長よりは低めですが、標準的な身長に追いつきました。

おそらくみなさんの中にも、こういう経験がある方がいらっしゃると思います。

むしろ、幼少の頃に小柄だった子は、最終的には平均よりも身長が高くなるというケースも少なくないようですね。



身長の伸び方には人それぞれタイミングがありますし、たとえ小柄な子供だったとしても、思春期発来後3〜4年にわたって起こる成長スパートで急激に身長が伸びることによって、それなりの身長に到達することがほとんどだと思います。








かつて子供だった私が、自分の身体の成長について不安を抱いているとき、両親や学校の先生は「そのうち伸びるよ」などと言って励ましてくれました。

確かにこうした心配は、結果的には取り越し苦労で終わることが多いものです。



しかし、本当に身体に何らかの異常があって、身長が伸び悩むとか、体重が増えないとか、身体が発達しないということはあります。

そして、「そのうち伸びる」と思っていたら、いつまでたっても伸びず、「気が付いたときには成長期が終わっていた」という結果になることだって、残念ながら起こり得ることです。








身体の成長や体重の増加が遅れることを「発育不全」といいます。

発育不全というと、栄養が足りずに身体が成長できないことを指すようなイメージがあり、飽食の現代社会ではあまり馴染みのないものと考えられる方もいるでしょう。



しかし、発育不全の要因は、栄養不足だけではありません。

身体の成長を妨げる重大な疾患があったり、ストレス過多によっても発育不全が引き起こされることがあります。

また、ストレスによる食欲不振や、無理なダイエット、親によるネグレクトなどによって、通常なら考えにくい「栄養不足」という状態に陥る可能性だって、ゼロではないのです。








何らかの原因によって子供が発育不全になってしまった場合、できるだけ早くに発見して、その原因を取り除いてやらなければなりません。

そのためには、普段から子供の成長を注意深く観察し、異常を見逃さないようにすることが重要です。



成長とは個人差があって当然のものですので、親も子もストレスを感じないために、子供の成長を大らかに見守ることは大切ですが、楽観的に考えすぎるのもまた危険です。

発育不全に気が付くのが遅いと、治療を始めても十分な効果が得られなかったり、治療自体が困難になることもありますし、発育不全の裏に深刻な病気が隠れている可能性もあります。








過度に神経質になる必要はありませんので、学校で身体測定があった時は親も必ずチェックする、結果を成長曲線に記録するなどがオススメです。

体重に関しては、体重計をお持ちの家庭がほとんどなので、定期的に計測すると良いでしょう。



また、お子さんがストレスを抱え込まないよう、思い切り遊ばせたり、常日頃からお子さんの話に耳を傾けてあげることも大切です。

身体に関する悩みについては、たとえ親でも、場合によっては親だからこそ、子供はなかなか打ち明けにくいものなので、さりげなく親の方から尋ねてあげると良いでしょう。

父親と母親の役割分担もポイントです。